暗渠散策編・目次はこちら。
まあ、そんな事言っても中野に引っ越してきてからまだ間もないのです。
まだまだ知らない事、沢山あるのね。
先日、ツイッターのタイムラインで林芙美子のお墓が中野区にあると知りました。
大好きなのです。林芙美子。お金もなく、お腹もすいて、所在無い感じ、とかさ。
青春18切符で、自分がどこに向かうか判らないけど、とりあえず電車乗って、
なぜか尾道に着いたときにも放浪記とか読んで、泣きそうになりながら、
駅から出たら林芙美子像があったみたいな事も。
で、大好きな作家のお墓が近隣にあるのなら、参ってみようかなと。
中野区上高田の萬昌院功運寺。お腹をすかせて行きましたw
画像はそれぞれクリックすると大きくなりますよ。
あの忠臣蔵で有名な吉良上野介さんの吉良家のお墓も。忠臣蔵の殿中の刃傷沙汰もあれ逆ギレされたみたいな感じですものね。
地元じゃ名君だったって話もあるし。
ともかく、林芙美子、あちらでは美味しい物、沢山食べれてますかね。
米 米 米 めし 米
で。その功運寺の北側。
例のちょっと古い白地図を見ると、ちょっとおかしなものを見つけました。
また、どこから来てどこへ行くのか判らない川筋。
ちょっと北には妙正寺川があって、東に流れてる。
この川筋も東に流れてるとして。西側に何かヒントでもあるかな、と。
現地に行ってGPS見ながら東京時層地図の古地図を見ていきましょう、と。
北から流れてくる、妙正寺川を利用したと思われる、
灌漑用水っぽい水の流れの他に、明らかに池みたいなのがあり、
そこから水が南東に流れ出しています。
功運寺の北側は崖のようになっていて、
その下に集合住宅があり、その脇を流れているような印象です。
源流になっているような場所の池、現在もありました。
東光寺別院桜ケ池不動院の桜ヶ池がそれです。
古くから湧水があったこの地。現在は人口のポンプ的な水。
『妙正寺川にかかる四村橋の下流に堰場があり、
そこからの導水と東光寺の湧水池、柳の井戸、
桜ヶ池の湧水を合わせ農業用水として二十数軒が利用しておりました』
との記述がありました。農業用水になって、
やはり宅地造成で地下水の量が減り…という経緯。
ということで、仮に桜ヶ池支流(仮)と名づけさせていただくとして。
この周囲は大きな集合住宅が多く、
土地を盛られたりしていて途中の川筋が判りにくいです。
でも、古地図の通りに歩いていくと、集合住宅の脇に突然暗渠が出現します。
この区画の暗渠の北側は都有地になっているのですが、
なぜかまったく開発されてません。囲いがあって、草ぼーぼー。
川筋のありようからまた牧場跡地を疑ってしまうほどでした。
集合住宅の裏手なので微妙な景観だし、
その辺りも含めて、短いながらもなかなか見ごたえのある感じ。
さて、この先、この川の流れはどうなるんだろう。
(実際にはこの後。下水に流れていくのだと思いますが)
時層地図の古地図的には、このまま東に流れていいます。
って、あれ、これ、以前も記事に書いた上高田支流(仮)に合流するのね?
上高田支流(仮)に関しては、『妙正寺川へ合流する暗渠上の散歩。』と
『中野駅周辺の暗渠の源流地点特集!御囲い目線で!』で、
それぞれ記してます。
むしろ上高田支流が唐突に東側へ流れを変えていたのは、
灌漑用水として川と併走するこの川の流れに乗じてかもしれません。
上高田支流(仮)がそうであるように、
桜ヶ池支流(仮)も中野区と新宿区の区境を流れていきます。
もしかしたらこの辺の境界線が複雑なもの、
この川の流れが関係していたのかもしれません。
その合流口から少し北に行くと、林芙美子記念館があります。
古地図の年代的に川筋が見て取れる時期と、
林芙美子が落合いに移り住んだ時期を考えると、
やや時系列的に難しいかもしれませんが、
林芙美子もこの川の流れを見た事もあるのかなとか、
色々思いを馳せてしまいましたとさ。
もしかしたらこの辺の境界線が複雑なもの、
この川の流れが関係していたのかもしれません。
K師が境界線と暗渠の関係も教えてくれましたし。
ちょうど区境になるアパートの軒下にしか思えないところでも、
しっかり通れるようになってます。
左が新宿区上落合。右が中野区上高田。
林芙美子の墓地の下を流れた桜ヶ池支流(仮)は、
上高田支流(仮)に合流してから、妙正寺川に合流します。その合流口から少し北に行くと、林芙美子記念館があります。
林芙美子の終の棲家。
古地図の年代的に川筋が見て取れる時期と、
林芙美子が落合いに移り住んだ時期を考えると、
やや時系列的に難しいかもしれませんが、
林芙美子もこの川の流れを見た事もあるのかなとか、
色々思いを馳せてしまいましたとさ。
2 件のコメント:
去年、桜ヶ池支流を訪れた時、団地が工事中でした。無くなるかもしれないと思っていましたが、まだ健在だったのですね。
http://pub.ne.jp/sktk4a/?entry_id=2890869
おお、流石にもう踏破済みだったのですね、ここ。
iPhoneではリバーサイド様のサイトが閲覧しにくいので後々拝見させていただきます。
それが恐ろしいことに、私が訪れた時もまだ工事中でしたw
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